トレーニングによる体力の向上
こんにちは。フィットネスセンタースタッフの田村です。
前回、アスリートがトレーニングを行うべき理由として、練習だけ行うよりもトレーニングも行なった方が”より健康的に、より効率的に、より最大限に”体力を向上させることができる、ということを説明しました。
今回は“トレーニングによって体力が向上すると何が起きるのか”ということについて考えていこうと思います。
今回の話のポイントは
①アスリートとしてのポテンシャルがアップする
②ケガをしづらい体になる
の2つです。
まずは『アスリートとしてのポテンシャルがアップする』ということですが練習をたくさん行うことで競技の動きを実施する能力(技術)が磨かれていきます。当然、この作業を怠っていては上手くなるはずがありません。バスケならバスケ、野球なら野球、サッカーならサッカーの練習を行わなければそれぞれの競技の技術は身につきません。アスリートにとって競技練習というものは非常に重要なものということです。ここで重要なのは、練習で磨かれるのは“現在自分が持っている体力”という枠組みの中での話、つまり“自分が持っているものをいかに上手く発揮できるか”ということなのです。
そこでトレーニングを実施することで“現在自分が持っている体力”という枠組みを広げてあげる、それがアスリートとしてのポテンシャルをアップすることにつながる、というわけです。例えばどれだけ練習してもできない動き(技術)があるとします。できない原因が単純に技術不足であれば頑張って練習を継続すればいいでしょう。しかし、もしその動きを行うだけの柔軟性、あるいは筋力がなければその部分、つまり体力を向上させない限り、いくら練習をしてもその動きが身につくことはありません。体力不足によって技術が制限されてしまっている可能性がある、ということです。
要するに、トレーニングによって体力を向上させることが技術の獲得につながる、言い換えると体力アップが練習の効果を引き上げてくれる、ということです。
次に『ケガをしづらい身体になる』ということですが、ウエイトトレーニングにより体力が向上することはそのままケガをしづらい身体を作ることにつながります。実際にウエイトを実施するとケガのリスクを1/3に減らせるというデータもあるようです。
この“ケガをしづらい身体づくり”は技術や体力を向上させること以上にアスリートにとっては重要な課題ではないかと思います。なぜならどれだけ能力の高いアスリートでもケガをしてしまえば試合に出られず、練習もできず、能力を発揮することができなくなってしまうからです。ケガをしなければたくさん練習ができます。当然、上手くなる可能性も高くなります。上手くなれば試合に出ることができるでしょう。そこで課題が見つかりまた練習を頑張る。さらに上手くなる。実際はこんなに簡単な話ではないですが、ケガをしないこと、継続して練習や試合が行える状態がアスリートにとっては非常に重要ということです。
アスリートのやるべきことは試合に出場しそこで実力を発揮すること、そして目標としていた結果を出すことです。そのためには練習やトレーニングを継続して行うこと、ケガをしないことが重要です。特に長く競技を続けたいのであれば練習による技術の向上だけでなくトレーニングによる体力の向上、ケガをしづらい身体を作ることが必要です。
さて、今回はトレーニングによって体力が向上するとアスリートとしてのポテンシャルがアップする、ケガをしづらい身体になる、ということについて考えてきました。次回は“トレーニングがどのようにしてパフォーマンスアップにつながっていくのか”ということについて考えていきたいと思います。